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WORK MILL

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集中したい時こそ、アナログアイテムを(経営者・ハヤカワ五味)

業務効率化やリラックス、こだわり。仕事道具には、そんないろいろな期待が込められています。長い仕事経験を経て、絶対に欠かせなくなったまさに「相棒」。そんな「相棒」たる仕事道具との思い出を、経営者のハヤカワ五味さんに教えてもらいました。

私は普段、女性向け下着ブランド「feast(フィースト)」と女性向けヘルスケアブランド「ILLUMINATE(イルミネイト)」の2つのブランドをそれぞれ別の会社で運営しています。

「feast」は胸の小さい女性が下着を選ぶ楽しみを通して、ご自身の体を好きになるきっかけを提供できたらと考え、私が大学1年生のときに立ち上げたブランドです。「ILLUMINATE」は、「feast」が女性の多い職場であったことが立ち上げのきっかけに。女性同士でも話しづらい自分の体のことに関して少しでも選択肢を広げるきっかけを作れたらと思い、始めました。

その他にも、ありがたいことにAbemaTV内「Abema Prime」というニュース番組のレギュラーをやらせていただいたり、自分でnoteマガジンを更新していたりするなど、様々なことに取り組んでいる方だと思います。

効率的な仕事のために

自分なりには仕事を絞ってきたつもりですが、それでも仕事の種類が多いので、日頃から効率化を心がけています。

例えば、仕事で使うGmailは設定をカスタムし、アーカイブ機能を活用することで常に未読のメールのみがメインフォルダにある状態にしています。ほかにも、複数のカレンダーを1つのアプリで見られるようにしており、仕事の予定調整などはCalendlyといったサービスを活用しています。

最近は友人に勧められ、少し高いLogicoolのマウスを購入しました。そのマウスは複数のPCを横断して使用でき、いくつもあるボタンにアプリごとのショートカットを割り当てられるので、普段の作業でよく使うショートカットをカスタムで設定しています。

Logicoolのマウス

自分は忘れっぽく気が散りやすいので、色々と整う前は予定のダブルブッキング、トリプルブッキングは当たり前。1つ頼まれれば1つ忘れ、後回し癖でやるべきことは遅れているのに、過集中で1つだけはすごく進んでいるといった状態が日常茶飯事でした。

ただ、そのような傾向自体は中高生時代から自覚がありましたし、受験期はそんな自分でもなんとか集中して勉強ができるように「テンミニッツ」という付箋式のスケジュール管理を導入したりしていました。

そんなポンコツもポンコツな自分でも作業しやすい仕事環境を色々考えて日々カスタムし、今ではなんとか人並みに働けています。

アナログだからこそ手放せない 「ニーモシネ」のメモパッド

このようにカスタムにカスタムを重ねていくと、使うアプリはだんだん厳選され、アイテムも絞られていきました。アイテム自体も様々な趣向が凝らされた最新ガジェットになりがちですが、そんな中でも使っているアナログアイテムがあります。

それはMnemosyne(ニーモシネ)のメモパッドです。

Mnemosyne(ニーモシネ)のメモパッド

このメモパッドはA4サイズなので、使っているノートパソコンとほぼ同じ大きさで、リュックへの収まりがよいです。リングタイプなのでピタッと開けて、横位置で使う場合リングも手に当たらない場所にあるので嬉しい。

普段、先端がフェルトのぺんてるのサインペンを使っているのですが、あのインク量の多いペンでも滲まないし、なめらかな書き心地で相性抜群です。色々話しましたが、でもこれ、自分で買ったのではなくお世話になっている先輩からお祝いでいただきました。

このノートを送ってくださった本人の似顔絵スタンプが押されているのですが、元々柄としてあったのではないかというくらいの馴染み具合(笑)。

実は、このメモパッドよりもサイズの小さいニーモシネのメモパッドを、高校生時代に予備校で使っていたので、いただいた時は正直びっくりしました。「なんで知ってるんだ!」と。

ただ、仕事し始めてからはパソコンでの作業がメインになっており、紙で作業する場合はコピー用紙かマルマンのレポートパッドを使っていました。マルマンのレポートパッドは丈夫な紙質で、イラストを描いたり、何かを書き直したりする際にとても重宝しています。

マルマンのレポートパッド

どうしてアナログアイテム?

なぜここまで効率化した末にメモパッドを使っているのか。それは、仕事にも効率的に進めていくのが良い場面ともっと想像力を働かせて自由に進めていくといい場面があると思っているから。特に後者に関しては、アナログアイテムの方が集中できたり、いいアイデアが思い浮かんだりするような気がしています。

パソコンでの作業中はふと調べ物をしてしまうなど気が散りやすいですが、紙のメモパッドの場合は目の前にそれしかない環境を作りやすいのです。また、書いた言葉と言葉をグルーピングしたり、上書きしたり、一部訂正したりなどの融通もききますよね。

私は大学在学中にいくつかの会社にインターンをしていたのですが、その際にもホワイトボードや付箋、紙などのアナログ用品を薦められた記憶があります。

自分の持っているパソコンは画面が小さめなので、それと比べるとアナログアイテムは一覧性も高く、複数人でアイデアを出すのにも向いているからかもしれません。

ただ、アナログアイテムの場合の難点として、(特にズボラな私としては)書いた紙自体をなくすことが発生しやすいので、先ほどご紹介したニーモシネのように束になっているものを使っていたり、ドキュメントスキャナを買ってそれで定期的にスキャンしたりしています。写真で撮影しておくこともありますね。

個人的には、ニーモシネやマルマンのレポートパッドはスパッと綺麗に束から外れるのもお気に入りポイント。スキャナーのスキャンスピードも早くストレスがないので、このペアを導入してからとても捗っています。

ドキュメントスキャナーは確定申告用のレシートや契約書などのスキャンにも大活躍なので、場所は取りますがすごくオススメできるアイテムです!

仕事の相棒が、自信を取り戻してくれた

最初にも書きましたが、私は忘れっぽく気が散りやすいので、他の人より劣っているんじゃないかなあ、と感じる瞬間が仕事をする中で多々ありました。

ただ、自分の苦手なことをひとつずつ把握していくと、意外と世の中にはその苦手なことに対応したアイテムが存在してくれていて、それらの助けを借りて今もなんとか社会人として仕事ができています。

自分が劣っているのではなく、ただやり方が自分に合ってなかったんだな、と少し前向きな気持ちにさせてくれたアイテム達。これらは私の「仕事の相棒」であり「私に自信を取り戻してくれた味方」とも言えるなと思いました。

なんかうまくいかないなと思っている方がいらしたら、ぜひ一度自分の作業環境を見直す時間を取ってみたらいかがでしょうか?

編集:ノオト