宮崎県延岡市に空き家活用の「コワーキングスペースむすび」 医療福祉と地域を結ぶ空間に
2024年4月20日(土)、宮崎県延岡市の「コワーキングスペースむすび」がオープンした。運営は、在宅医療や緩和ケアなど、地域医療に携わる縁・在宅クリニックが行う。
同市では、人口減少により増加している空き家を新たに活用するため、「空き家活用モデル事業」を実施。「むすび」は、事業に採択された縁・在宅クリニックが木造2階建ての空き家を活用し、リノベーションしてオープンした施設。柱などの構造はそのまま生かし、吹き抜けの構造にすることで明るくオープンな空間にした。壁に漆喰を塗ったり、床を張り替えたりするなど、一部はDIYで仕上げたという。
同クリニック院長の岩谷健志さんは、同施設オープンの理由として「地域社会貢献の一環として、医療福祉と行政、もしくは他職種が交わる空間を作りたいと考えたから」と語る。
「クリニックの方も、大工だった私の祖父が建てしばらく空き家になっていたものを活用し運営してきたという経験から、空き家というマイナスの要素がプラスに転じる楽しさを実感しました。『むすび』でも、クリニックと同じようにさまざまな広がりを作りたいと考えています」と岩谷さん。実際、3月のプレオープン以降、医療福祉に関する勉強会や異業種交流会などを開催してきた。
スペースは、8:30~11:30、12:00~15:00、15:30~18:30の3区分の時間貸しで、利用者が希望する時間で使用できる。同スペースで活動した様子をInstagramに投稿すると割引料金で利用可能。時間内は利用者の占有となる。丸机4台、イス20脚を用意するが、フロアの利用の仕方は自由で、1名から最大20名までの収容が可能。イベントや勉強会の実施、セカンドオフィスとしての利用など、目的は問わない。
「これまでも、中高生向けの性教育に関する勉強会や、介護疲れを感じる高齢者をターゲットにした介護に関するイベントなど、幅広く使われてきました。余白の多い空間で使用方法の自由度が高いため、地域のニーズに合わせて縁のつながるハブになれたら」と展望を語った。
●コワーキングスペースむすび
・営業時間:8:30~18:30
・住所:宮崎県延岡市北小路12-1
・URL: https://www.instagram.com/coworking_space_mu.su.bi/
●料金
・貸出料金:3時間=2,000円
●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、電源、大型スクリーン、プロジェクター、マイク、音響設備一式、駐車場(8台) etc.
編集=ノオト