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なぜゴム製品メーカーがグラスを開発? 社員の「仕事への誇り」に向き合った錦城護謨の道のり

雑多な街・八尾から、ものづくり企業の価値を高める

錦城護謨さんは、太田社長が代表理事を務めている中小企業の魅力発信施設「みせるばやお」に参画されるなど、八尾市に根を張っている印象が強くあります。

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太田

そうですね。八尾市って、すごく雑多な街なんです。錦城護謨のような会社もあれば、樹脂加工や金属加工、アパレル、家具など、多種多様な業種・業界のメーカーが集まっていて。

中小企業の魅力発信施設「みせるばやお」の様子

太田

「みせるばやお」に参加している企業は、誰でも知っている有名な大企業ではありません。でも、「実はすごくおもしろい会社」ばかりなんですよ。

そんな「八尾を盛り上げよう」という想いに溢れたメーカーの皆さんと一緒に、損得を抜きにしてものづくりの魅力を発信できるのは、すごく意味のあることだと思います。

「ものづくりの魅力」を発信する意義はどういうところにあると思いますか?

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太田

メーカーの使命とは「社会に要求されたものを作ること」です。例えば、戦後は物資が少ない時代だったからこそ、メーカーは必死に生産をしてきたわけです。

しかし、物不足とは言えない時代になった今も同じように、メーカーは大量に生産し、大量に消費させて、利益を増やしています。

この資源浪費型のビジネスモデルはすでに限界です。これからは、本当に良いものを長く使う時代に移行するべきだと私は思っています。

もともと島国かつ資源の限られた日本では、長期的に生きられるように食糧の管理も徹底していて、周囲とうまくシェアしてきたはずです。

この姿勢こそ、今後のメーカーが目指すべき姿なのではないでしょうか。そのためにも、ものづくり企業の存在価値を高めていく。そこに意義があるのではないでしょうか。

どんな人に、ものづくりの魅力を伝えていきたいと考えていますか?

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太田

一番は地域の子どもです。私が子どもの頃、工場の多い八尾市は、街を歩くだけでものづくりの音が「カンカン」と聞こえてくる街でした。

今は情報セキュリティなどの問題もあり、工場はどんどん街から閉じた存在になってきています。

でも、今の時代もなお、隣に工場があるような距離感で、ものづくりを体感してほしい。大企業へ社会見学に行くだけではなく、地域の中小メーカーでものづくりの現場に触れてほしい。そう思っています。

2022年3月、みせるばやおで地域の子ども向けにシリコーングラスを用いた「パフェづくり体験」を実施。この企画は錦城護謨でインターンシップをした大阪樟蔭女子大学の学生が考案したもの。

錦城護謨を「社員と未来を語れる会社」にしたい

改めて、太田社長にとって社員の皆さんはどんな存在ですか。

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太田

経営者として守るべき存在であり、一緒に困難を乗り越えてくれる仲間でもあります。

2020年4月に発令された新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下でも、錦城護謨は在宅勤務にはできませんでした。現場に来なければ、ものは作れないからです。

そんな不安な中でも、感染リスクを負ってでも出勤してくれた社員たちには、リスペクトと感謝の思いしかありません

だからこそ、恩返ししたい。それは「一生働きたい」と思える職場づくりを行っていくことだと思っています。

そのための方法の一つが、シリコーングラスの開発だったのですね。今後のビジョンも含めて、次に目指すのはどんなステージなのか、教えてください。

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太田

常々言っているのは、「100周年、100億を目指す」。100という数字の語呂が良いため、根拠もなく言っているビジョンですが(笑)。

次にするべきは、この目標に向けて、透明シリコーンゴムを使ったロードマップを考えていくことです。その先に、どんな会社が作りたいのか。

福利厚生や人事制度を整えていくことだけではなく、「社員が楽しく笑顔でいられる会社」「未来を語れる会社」を作っていければと思います。

2022年5月取材

取材・執筆:桒田萌(ノオト)
写真:楠本涼
編集:鬼頭佳代(ノオト)

6/28 イベント開催!「LOVED COMPANY 愛される会社」

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