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鹿児島・指宿市に「coworking space necohara」“ネコハラ”を受けながら仕事が出来る場所

2022年10月11日(火)、鹿児島・指宿市に「coworking space necohara」がオープンした。運営は、保護猫活動や猫雑貨の販売、カフェ事業を手がけるはちわれ農園。

同施設のコンセプトは、「猫と人にとって居心地の良い、コワーキングスペース」。猫カフェとは違い、人間だけが楽しむことに主軸を置かず、猫の気持ちを優先させているという。そのため、おやつ体験や抱っこなどの行為は禁止している。

「広々とした空間で保護猫たちが気ままに過ごし、里親を探す間に人と触れ合い、慣れてもらうための場所として立ち上げました。人はあくまで仕事や作業目的で来ているので、猫の負担にならないので、この形態が最適だと思いました」と同農園代表の鍵山めぐみさん。

店名の由来にもなっている「ネコハラ」は「ネコから受けるハラスメント」の略語。猫に作業を邪魔されるという意味で、近年SNSを中心に話題となっている。「Twitter上で、“ネコハラ”を受けたくても受けられない人が多くいるのを知り、それが体験できる場所であることを分かりやすくしました」と話す。

鍵山さんは、自身が拾って飼っていた野良猫が亡くなったことをきっかけに、4年前から保護猫活動を開始。現在まで約50頭の猫を保護し、里親に譲渡した。「亡くなった子にしてあげられなかったことを、他の猫たちにしてあげたいと思い活動しています」と鍵山さん。

施設内は落ち着いて仕事ができるように、色調を暗めに統一する。猫のためにキャットウォーク・ステップを設置。座席は3種類あり、気分や用途に合わせて選択できる。

(提供写真)

リラックスしながら作業ができる「ソファ席」や、ソロワークに最適な「カウンター席」、複数人での作業に適した「テーブル席」がある。

(提供写真)

鍵山さんによると「ソファ席に座ると、猫が膝に乗ってきたり、カウンター席でパソコン作業をしていると、キーボードの上で寝たり、Web会議に映り込んだり、“ネコハラ”が発生します」とのこと。

(提供写真)

現在は15頭前後が暮らしており、気に入った猫の里親になることも可能。1~2週間のトライアル期間での審査が条件。高齢者や単身者の場合は、代理でお世話を任せられる保証人が必要となる。

「仕事や作業は進まずに帰られる方が多いですが、リピート率は高いです。あえて仕事を邪魔されに来るような、猫好きの方ばかりですね」と鍵山さん。

「将来的には、県外のビジネス需要が見込める場所に同じコンセプトで出店してみたいです」と意気込む。

●coworking space necohara
・営業時間:15:00~21:00
・住所:鹿児島県指宿市湯の浜 2丁目19-20
・URL:https://necohara.com/

●料金
30分=330円、1時間=660円

●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、電源、コピー機(有料)、蓋付飲み物の持ち込み

編集:ノオト