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経営者、ワーカーが予測するニューノーマルの働き方 ― これからを考える前に編

新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中の企業がワークスタイルを見直し、在宅勤務をはじめとするテレワークの導入やシェアオフィス利用の検討などを中心とした新たなワークプレイスのあり方を検討しています。

 

オカムラは、新型コロナウイルス感染症拡大によって意識され始めたニューノーマルにおける働き方と働く場について経営者、ワーカーがどのような予測をおこなっているのか、どんな働き方を望むのかを調査しました。

 

前回は、ワーカーと経営者が感じている働くことへの意識の差についてご紹介しました。最終回はコロナ禍が長引く中で起こっている変化でニューノーマルの働き方や働く場を考える際に注目したいポイントをまとめた「これからを考える前に編」をお届けします。

 

リアルに会わなくても大丈夫?

テレワークではかどること編」でご紹介したように、長期化する在宅勤務を経験し、私たちは次第にリモートで働くことに慣れ、そのメリットを感じられるようになってきました。「案外リモートでできることは多いかも」と思っている人がいる一方で「リモートでは満たされないこともあるかも」という方もいらっしゃるでしょう。

 

例えば一緒に仕事をするチームやプロジェクトの一体感。リアルに会って仕事をすればお互いの理解が進み高まると言われていますが、リモートで仕事をしても一体感に変化はないのでしょうか。

 

 

リモートで働くことでチームの一体感に変化はあったかたずねたところ、半数の人は「変化しなかった」と答えました。しかし「変化しなかった」を除いた回答では、3割強の人が「やや低下した」あるいは「著しく低下した」と答えています。これは「やや高まった」「非常に高まった」と答えている人の割合の倍にあたりますので、傾向としては低下するほうが強いと考えられます。

 

次に仕事のヒントになる情報を得る機会の変化についてたずねたところ、「変化しなかった」と答えた人が4割強と一番多くなっていますが、「やや減少した」と「著しく減少した」をあわせるとそれを上回ることから全体としては機会が減少する傾向が強いことがわかります。

 

 

ちょっとした雑談や相談、思いがけない周囲の会話から得られる情報が減少し、結果的に仕事のヒントを得る機会が減っていると考えられます。また、こうした機会の減少はチームで助け合う、頼り合う機会の減少とも言えますから、先に挙げた一体感にも影響してきているはずです。

 

新たに身についた習慣とは?

今回の在宅勤務を経て、加速度的に増加したのがオンライン会議の利用です。オンライン会議自体は20年以上前からあったものの、あまり一般的でなく、急遽会議に参加できない人があらわれた時に緊急対応として用いられることが多かったはずです。あまり経験していないので、接続に手間取ったり、上手くコミュニケーションや資料共有ができないなんてこともありました。

 

 

実際にオンライン会議のスキルは向上したかをたずねたところ、約半数の人は今回の事態によってスキルが向上したと答えています。一方で「苦手意識が非常に強く、積極的には利用していない」と答えた人も2 割以上います。

 

肌感覚では、以前よりかなり身近な存在になったなと思う一方で、新たなツールに対する拒否反応を覚える人もまだ一定割合いることから、共有される情報量に偏りが発生しないか注意が必要です。

 

また、オフィスに出社した際にオンライン会議ができる場所が意外に少ないことに気づかれた方も多いはずです。「自分一人のために会議室を予約するのは申し訳ない」とか「急に招集されてしまってなかなか場所が見つからない」といった声はよく聞かれます。今後は利用頻度が下がった空間を、オンライン会議をおこなうためのブースや個室に置き換えていくといった流れが出てきそうです。

 

そしてもう一つ、急速に進んだのがペーパレスです。自宅にたくさんの書類を持って帰れない。プリンターや複合機が家にないため、紙に印刷して確認したり、配布する機会が減ったという人は多いと思います。

 

 

コロナ禍にともなう在宅勤務を経験してペーパレスは普及したかたずねたところ、実に6 割の人が進んだと答えています。「コロナ禍以前より普及していた」と答えた人とあわせると8 割以上の会社でペーパレスの取り組みが進められていることがわかりました。

 

過去の調査結果でテレワークが普及しない要因の上位にあげられてきた「書類が手元にない」や「紙に出力できない」といった紙に関する問題が今回の事態を機に一気に解決されるのではないかと考えられます。また、ペーパレスの普及はニューノーマルのオフィスにおいて収納や倉庫のサイズにも影響を与えそうです。

 

変化をプラスの方向にもっていく

コロナ禍は非常に多くの困難を伴い、生活全体が窮屈な状況に陥っています。そんな中でもオンライン会議のスキルが上がり、ペーパレスが普及するなど、今までなかなか浸透してこなかった大きな変化が起こっています。

 

リアルに会えないことによってチームの一体感や、仕事のヒントになる情報を得る機会はどちらかというと減少しがちです。オフィスにチームメンバーが集まる機会を週1回くらい設定する。チームメンバーが集まれる場所を作る。オンラインであっても1on1などを頻繁に行ってお互いの状況を共有する機会を増やすなど、マイナスに向かいがちな変化には何らかのケアをする必要があります。

 

コロナ禍が去ったニューノーマルにおいて、今の経験が活かせるように、様々な工夫を積み重ねて頑張っていきたいものです。

 

 

■調査概要
ニューノーマルの働き方、働く場アンケート ワーカー編
調査期間:2020年7月20日~8月4日
調査方法:インターネットによるアンケート
回答者:上場企業の正規社員 14社 282名 ※テレワーク実施者は230名
集計方法:単純集計

ニューノーマルの働き方、働く場アンケート 経営者編
調査期間:2020年8月10日~8月30日
調査方法:インターネットによるアンケート
回答者:従業員100名以上の企業経営者 300名
集計方法:単純集計

 

■経営者、ワーカーが予測するニューノーマルの働き方 過去掲載記事
オフィスは必要なのか?編
テレワークではかどること編
働くことへの意識の差編

2020年11月26日更新

テキスト: 池田晃一(株式会社オカムラ)
調査:オカムラ ワークデザイン研究所 2020年
データ参照元:柔軟な働き方の効果検証 ニューノーマルの働き方、働く場データ集

 

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