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小田原・根府川「Workcation House U」海を望む旧支所でワーケーション

神奈川県小田原市根府川にあるワーケーション施設「Workcation House U(ユー)」は、東京・銀座でワークプレイスの提案・構築などを手がける株式会社文祥堂が運営する。JR東海道本線・根府川駅から徒歩約3分、相模湾の水平線を正面に望む高台に建つ。

建物は1953年に片浦村役場として建てられた木造2階建て。小田原市片浦支所として2019年まで66年間使われ、市が旧公共施設の利活用を募った際に、文祥堂の提案が選定された。

「東京から遠すぎないエリアで味わえる、身近な非日常を体験できる場所を探していたんです」と話すのは、同社の事業戦略本部 事業推進部 マーケティング課の國元聖史さん。

(提供写真)

改修は、建物の良さや役場時代の備品を最大限に生かして歴史を残すことを前提に行われた。構造補強と造作家具の製作は、小田原城の修築などに携わった宮大工の芹澤毅さんが担った。釘を使わない伝統技法で建物を補強するだけでなく、その補強材をそのまま意匠としてデザインの一部のように見せている。木材は国産材が中心で、坪庭には地元産の根府川石を敷き詰めた。

1階はコワーキングエリア30席とレンタルオフィス3室、共有キッチン、カフェスペース、相模湾を見渡すテラス席もある。テラスの脇には、屋外で仕事ができるワークポットを2席設けた。

(提供写真)

講堂として使われていた2階には、小上がりを含むコワーキングエリア30席とレンタルオフィス1部屋。

意識したのは、「事務所らしさ」をなくすこと。Web会議用のブースやプリンター、利用ルールを書いた掲示物もあえて設けていない。「ここは、仕事と暮らしが自然に混ざり合う場所だと思っています。仕事をしても、本を読んでも、海を眺めていてもいい。そんな時間の中で、普段のオフィスでは気づきにくかったことに気づけるのではないかと思っています」と國元さん。

(提供写真)

ワーケーション利用者に向けた貸出品も揃う。電動アシスト自転車2台、ハイキング用のバッグ、そして釣り道具。いずれも無料だ。共有キッチンにはIHクッキングヒーターと調理器具、食器があり、釣った魚を焼いて食べる利用者もいるという。

月額会員のみが利用できる1組限定のゲストルームは、かつての宿直室を転用したもの。ベッド2台とシャワールームがあり、東向きの窓の正面から相模湾に昇る朝日も眺められる。

2025年6月には、優れたワーキングスペースに表彰される第3回JOIFAオフィスアワード(日本オフィス家具協会主催)で最優秀賞を受賞した。

一方で、地域に向けた取り組みも。地元の野菜や菓子、雑貨が並ぶ「ローカルマーケット」を半年に一度開催しており、10回目を迎えている。

「AI時代のいま、ますます仕事が忙しくなって内省の時間が取れない人が増えていると思います。暮らしの延長にある非日常の中で頭を整理したいときに来ていただけたら」と同社の事業戦略本部 事業推進部の岸健二さんは話す。

施設からは海を眺めることができる(提供写真)

●Workcation House U
・営業時間:9:00〜18:00
・住所:神奈川県小田原市根府川77-1
・URL:https://u-odawara.com/

●料金
・ドロップイン料金:1時間500円/1日2,000円
・個人月額会員:全日プラン=月額9,900円、平日プラン=月額6,600円、土日祝日プラン=月額5,500円
・レンタルオフィス:月額会員料金+月額24,750円〜
・宿泊(月額会員のみ・1組限定):1名=8,800円/泊、2名=13,200円/泊
※表示価格はすべて税込

●利用可能な設備・サービス
コワーキングエリア、レンタルオフィス4部屋、テラス席、屋外ワークポット2席、小上がり、坪庭、共有キッチン(共有冷蔵庫・IHクッキングヒーター・流し台・食器・調理器具・電子レンジ・炊飯器)、カフェスペース、ウォーターサーバー、飲料自販機、ゲストルーム、Wi-Fi、電源、モバイルバッテリー、モニター、ホワイトボード、プロジェクター、電動アシスト自転車・ハイキング用バッグ・釣り道具の無料貸し出し

編集=ノオト