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経営者、ワーカーが予測するニューノーマルの働き方 ― オフィスは必要なのか?編

新型コロナウイルス感染症の拡大により、世界中の企業がワークスタイルを見直し、在宅勤務をはじめとするテレワークの導入やシェアオフィス利用の検討などを中心とした新たなワークプレイスのあり方を検討しています。

 

オカムラは、新型コロナウイルス感染症拡大によって意識され始めたニューノーマルにおける働き方と働く場について経営者、ワーカーがどのような予測をおこなっているのか、どんな働き方を望むのかを調査しました。

 

今回は、その調査結果を4回にわたってお届けします。初回は、オフィスは必要なのか?編です。

 

ニューノーマルにおいてオフィスは必要?

現在(2020年11月)はまだ新型コロナウイルス感染の危険性が残るウィズコロナの状況が続いていますが、在宅勤務、時差出社、オンライン会議などを使いこなして働くことにだいぶ慣れてきたのではないでしょうか。オフィス内の人口密度を下げるために出社率をコントロールすると、オフィスがガラガラに感じられるようになって、「オフィスの面積を削減できるんじゃないか」「オフィスがなくても働けるんじゃないか」と考えた人も多いと思います。

 

では、ワクチンが開発され、感染の危険性が下がったニューノーマルにおいて、本当にオフィスはいらなくなるのでしょうか。従業員100人以上の企業経営者300名にアンケート形式で「ニューノーマルにおいて、あなたの会社にオフィスは必要か」聞いたところ、9割以上の人が「必要だ」と回答しました。

 

 

同じように上場企業に勤める正社員にも「ニューノーマルにおいて一番仕事がしたい場所はどこか」聞いたところ、半数が自分のオフィスと答えました。これらの結果から、経営者としては今後もオフィスを構え、ワーカーを集めて働かせたいと考えていることがわかりますし、ワーカーもオフィスで働くことのメリットを感じ、オフィスで働きたいと感じている人が多いことがわかります。

 

 

オフィスの規模は変化するのか

オフィスが持つ価値についてはニューノーマル以降も経営者、ワーカーともに感じていることがわかりましたが、コロナ禍以前と同様の規模でオフィスを維持すべきかどうかも気になるところです。そこで経営者300人に「ニューノーマルにおいてオフィスの床面積を変化させるか」尋ねたところ、6割以上が「変化させない」と答えました。

 

 

ただし、「変化させない」以外の回答を見ると25%ほどの人は「減らす」ことを考えているということがわかります。現状を維持する人が多い一方で、削減を検討する人も4人に1人くらいの割合でいるようです。

 

ワーカーにも「ニューノーマルにおいてオフィスの床面積はどのように変化するか」を聞いてみました。

 

 

一番多かった回答は「余分な機能空間が減少する」で4割弱の人が答えています。コロナ禍により、在席率が下がったり、利用頻度が低下した空間については規模の見直しが必要と考えている人が多いことがわかります。次いで多かったのが「特定の機能空間が増加する」で3割弱の人が答えています。余分な機能空間を減らしつつ、コロナ禍を経験し、必要となった機能を組み込んでいくというのが現実的な方策かもしれません。

 

オフィスで起こる機能空間の組み換え

では具体的にどのような機能空間がオフィスに求められてくるのでしょうか。機能空間ごとに今後の重要度の変化を聞いたところ、経営者、ワーカーともに「重要度が高まる」と答えた割合が高かったのがオンライン会議のためのブース、個室でした。

 

 

経営者の半数以上、そしてワーカーの8割以上がこうしたブースや個室の需要度が高まると答えています。経営者よりもワーカーの回答の割合が高いのは実際に業務の中でオンライン会議をおこなう頻度が高く、自分専用の個室(役員室)をもっていないためだと考えられます。

 

コロナ禍以前のオフィスではオンライン会議がそれほどおこなわれておらず、専用の空間を用意しているオフィスはあまり多くありませんでした。しかし、今回の事態でオンライン会議の開催頻度は急激に増加し、オフィスの中で周囲に気を遣いながら小声で話す姿を多く見かけるようになりました。窮屈な環境でおこなうのではなく、音環境に配慮されたブースや個室でおこないたいと考えている人が多いことがわかります。

 

例えば、大勢の人が集まって開かれる会議が減り、大きな会議室の利用率が減っている場合にはその部分をオンライン会議のための設えに組み換えるというのも効果的な機能の変更と言えるでしょう。また、テレワークで減少しがちなインフォーマルコミュニケーションの機会を増やすために、カフェコーナーや社員食堂を設置するというのも今後現れてきそうな変化です。テレワークを導入し、出社率が下がることで個人の執務空間に余裕が生まれるのであれば、その床面積の一部をこうしたコミュニケーション空間に置き換えることも考えられます。

 

オフィスをなくしたり、急激に規模を縮小させる前に、この変化で求められている機能は何なのかをしっかり検討し、機能の組み換えから始めていく。そうしたスタンスがニューノーマルにおけるオフィスづくりに求められるようになってきそうです。

 

次回は今回体験しているテレワークにおいて、リモートに置き換えられる仕事の割合や効率について見ていく「テレワークではかどること編」をお届けします。

 

 

 

■調査概要
ニューノーマルの働き方、働く場アンケート ワーカー編
調査期間:2020年7月20日~8月4日
調査方法:インターネットによるアンケート
回答者:上場企業の正規社員 14社 282名 ※テレワーク実施者は230名
集計方法:単純集計

ニューノーマルの働き方、働く場アンケート 経営者編
調査期間:2020年8月10日~8月30日
調査方法:インターネットによるアンケート
回答者:従業員100名以上の企業経営者 300名
集計方法:単純集計

2020年11月6日更新

 

テキスト: 池田晃一(株式会社オカムラ)
調査:オカムラ ワークデザイン研究所 2020年
データ参照元:柔軟な働き方の効果検証 ニューノーマルの働き方、働く場データ集

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