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東京・墨田区に雑談歓迎のワークスペースとシェアキッチンの複合施設「ニュー曳舟荘」 街と密につながりチャレンジできる場に

東京・墨田区の曳舟駅を出てすぐにある「ニュー曳舟荘」。2025年1月11日(土)のオープニングパーティから半年が経過し、「しごと」と「たべる」をテーマにした新しいプレイスとして賑わいを見せている。

「ニュー曳舟荘」は墨田区で賃貸管理やリノベーション、場づくり、街づくりに取り組む株式会社キュピが運営する複合施設。路地裏の空き物件をリノベーションし、1階には飲食店用のシェアキッチン、2階にはフリーアドレス形式のコワーキングスペースを組み合わせてオープンした。

「僕はオフィスで働くならコミュニケーションを楽しみたいので、コワーキングスペースのテーマを『雑談歓迎』にしました。知らない誰かが単発利用できるドロップインの利用を受け付けていない代わりに、月額会員のみにすることでメンバーの交流が深まる仕組みを用意しています」とキュピ代表の齊藤浩一郎さん。

開放的なコワーキングスペースは、相席のデスクをメインに据えた自然と会話が生まれるレイアウト。観葉植物やドライフラワー、古さと新しさが混じる意匠やワンポイントのオレンジカラーも目に楽しい。建物の施工には、これまでキュピの物件に関わってきた大工や照明作家、アーティストや花屋など、個性的なメンバーが協力している。

「僕の会社のテーマは、不動産で遊ぶ人を増やすこと。僕の物件でお店を始める人たちと同じように、施工をする人たちにとっても、設え自体が表現になればと思い依頼しています」と語る齊藤さん。「ニュー曳舟荘」のために設えられたコラボ作品や、齊藤さんが集めているアート作品が並ぶ空間は、会話が弾むきっかけに満ちている。

2025年1月から固定区画で営業を始めた「胡麻団子 蓉」では、定番のこしあんやごまあんをはじめ、季節限定の味や近隣の飲食店とのコラボメニューも充実。地元住民やワークスペースの利用者に親しまれている。

ニュー曳舟荘の1階には「ニューたべる」というテーマで、飲食店向けの2区画が用意されている。一般的な店舗貸しとは異なり、「自分のお店を持つこと」をゴールとして、最長でも2年間の期間限定で貸し出していることが特徴だ。

曜日ごとに入れ替わる区画では、洋菓子「LUNA bonbon」や自家焙煎コーヒー「BLUE BREW」のほか、数日限りの個性的なポップアップ店舗とも出会える。齊藤さんの声がけやInstagramの発信を通じて生まれた縁が、期間限定の店舗として立ち上がり、新しいファンを獲得しながら歩みを進めていく。そんな挑戦を応援する場所になっているようだ。

コワーキングスペースの利用者はもちろん、地域住民にとって、そして飲食店オーナーにとっても新たな出会いが生まれる「ニュー曳舟荘」。利用者と曳舟近辺で活動するゲストの交流会など、まだ見ぬコラボレーションを生み出すことにも積極的だ。

齊藤さんは、「コワーキングスペースも飲食区画も、上限の半分ほどの利用者が集まったところ。良いメンバーやお店が曳舟に増えてワクワクしていますし、これからも街に溶け込むための『沼』を用意するような感覚で、いろいろな企画を続けていきたいです」と意気込む。

●ニュー曳舟荘
・コワーキングスペース営業時間: 24時間利用可能
・飲食区画営業時間:各店舗のスケジュールに準拠
・住所:東京都墨田区東向島2-28-3
・URL:https://cupi.amebaownd.com/posts/55915191/
・Instagram:https://www.instagram.com/new_hikifune/

●コワーキングスペース料金
・ドロップイン:なし
・会員料金:月額1万円(フリーアドレス)

●利用可能な設備・サービス
会員用Wi-Fi、プリンター(一枚につきモノクロ10円、カラー50円、スキャンは無料)、冷蔵庫、電気ケトル、オープンスペースでのオンライン会議やオフライン打ち合わせ可(個別スペースが必要な場合は徒歩数分の姉妹スペース「synapse」を利用可能)

編集=ノオト