富山県立山町に小学校の廃校利用の複合施設「KOTELO」 立山信仰の由緒ある地区で「働く」を取り戻すための場所を
2021年9月24日(金)、富山県立山町芦峅寺(あしくらじ)にオフィスと自然体験型研修施設を兼ね備えた「KOTELO(コテロ)」がオープンしている。運営は株式会社フクール。
「KOTELO」は、日本三霊山の一つ立山の麓にあり、すでに閉校した立山芦峅小学校の校舎を再活用している。小学校の教室や備品をそのままに、最新のテクノロジーツールやオフィス家具などを設置し、オフィスワークができる機能性を持たせた。
芦峅寺は、平安時代より立山信仰の拠点としてにぎわってきた由緒ある地区。立山連峰を縦走する新入社員研修を行っていた同社が、廃校となった立山芦峅小学校の再利用の相談を受けたことがオープンのきっかけだった。
「古来、芦峅寺は、一度死を経たかのような経験をし、その後に生まれ変わる『擬死再生』という立山信仰のために多くの人が集まる土地だと聞き、驚嘆しました。まさに小学校という場も、これから何者かになろうとする人々が集まる場所。この2つがリンクして、他にはない場づくりができると確信しました」と、同社代表の福崎秀樹さんは話す。
各室は理科室や図工室、音楽室などの教室の特徴をそのままに、ワークスペースとして整えた。会員利用に加えて、ドロップイン利用や見学も受け付ける。また、各室のレンタル利用も可能。
企業研修や福利厚生の一環としてや、ビジネスパーソンの余暇としての利用だけでなく、子ども向けの自然体験教室やフォトウェディングの撮影場所にも活用されることもある。また来年には、芦峅寺産ホップを原料とするクラフトビール工房が給食室に誕生予定。
「『KOTELO』とは、フィンランドの言葉で『サナギ』のこと。サナギが変化の象徴であるように、この場所が働くことの意味や喜びを捉え直すきっかけになれたらと思います」と福崎さんは意気込む。
●KOTELO
・営業時間:10:00~18:00/土曜日曜祝日定休
・住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺8
・URL: https://www.sanagi.net/
●料金
・ドロップイン料金:1日3,300円
・見学料金:1人550円(ワンドリンク付き)
・会員料金:月額11,000円〜(登録人数により変動)※入会金=11,000円が別途必要
・各教室1日レンタル料金:会員=11,000円、非会員=33,000円
●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、複合機、プロジェクター、スクリーン、インタラクティブボード(電子黒板)、ウェブ会議用カメラ&スピーカーマイク、らくがき帳、スケッチブック、えんぴつ、文具各種、駐車場など
編集:ノオト