福岡県の北九州学術研究都市にコミュニケーションスペース「HIBIKINO ODORIVA」 人々が出会う「踊り場」のような場所に
2023年10月13日(金)、福岡県北九州市若松区の北九州学術研究都市(通称「学研都市」)にコミュニケーションスペース「HIBIKINO ODORIVA」がオープンした。北九州市から指定管理を受けた公益財団法人北九州産業学術推進機構(FAIS)が運営する。
2001年4月にオープンした学研都市は、理工系の国公私立大学や研究機関、企業が集積し教育研究活動を展開している。一方で、FAISは「大学生や研究者、企業が相互に交流する場が十分でない」と課題を感じていたことから、各大学の研究成果の展示ルームとして利用していた場所をコミュニケーションスペースに改装した。学研都市に拠点を置く大学の学生、研究者、入居企業の交流を主な目的としているが、誰でも無料で利用できる。営業時間内は職員が常駐する。
施設名の由来は階段の「踊り場」。「教育施設において、階段の踊り場は人々が気軽に交流する交差点であり、そこでの出会いや軽い会話をきっかけに新しい関係などが生まれることがあります。そのような場であってほしいという思いを施設名に込めました」と話すのは、FAISの隈部博章さん。「キャンパスで学ぶ多くの留学生にも、踊り場という日本語を滞在の思い出とともに持ち帰っていただくことができるよう、あえてローマ字表記としました」と話す。
施設は通常時で20名ほど、イベント時には最大で40名ほどが利用できる。研究発表やセミナーなど、用途に応じて椅子やテーブルを自由に動かして空間を活用する。道路に面したエリアは大きなガラス張りの小上がり席を設けている。
オープン後は、FAISが主催する産学交流サロン「ひびきのサロン」やセミナーのほか、学生の研究発表、留学生向け日本語教室などに活用してきた。「今後は大学や研究分野を超えた研究者・学生同士の交流とにぎわいの場となるようなイベントを開催したいです」とFAISの長谷川純子さん。
「『HIBIKINO ODORIVA』での交流をきっかけに、新たな研究やスタートアップ企業が生まれることをお手伝いできたら嬉しいです」と意気込む。
●HIBIKINO ODORIVA
・営業時間:9:00~18:30/土日祝、年末年始閉館
・住所:北九州市若松区ひびきの2-1 産学連携センター1階
・URL:https://www.ksrp.or.jp/fais/iac/project/odoriva.html
●料金(税込)
無料
●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、電源、TVモニター、ホワイトボード
編集:ノオト