東京・神奈川の施設共有部でワークスペース提供する「fastwork」実証実験開始 1分10円から
2022年4月5日(火)より、東京都・神奈川県でオフィスビルや商業施設等の施設共用部を活用した隙間時間向けワークスペース提供事業「fastwork(ファストワーク)」の実証実験が行われている。運営はサッポロ不動産開発。
「fastwork」は「使いたい時に使いたいだけ、快適に作業できるワークスペース」をコンセプトにしたサービス。2021年6月から約半年間、同社が保有する恵比寿ガーデンプレイスタワーで実証実験を実施していた。利用者の95%が好感を示し、今回は前回の結果を踏まえて2回目の実施となる。
「コロナ禍で働き方の多様化が進み、時間や場所に縛られない働き方が当たりになっています。そんな中、ビジネスパーソンが外出やアポイントの前後などに少しだけ仕事をできる場所を求めているのではと思い、実証実験を始めました。今回はオフィスビル以外の施設における需要も探るために、展開場所の幅を広げました」と同社事業開発部担当部長の青田啓吾さん。
展開場所は6カ所で、各施設によって座席数は異なる。
東京都にあるオフィスビル「JMFビル東陽町01」(江東区)ではエントランスに3席、シェアオフィス「セミナープラス南町田」(町田市)はロビーワークラウンジ内に10席設置する。複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」(渋谷区恵比寿4)では恵比寿ガーデンプレイスタワー2階に5席、「渋谷キャスト」(渋谷1)はオフィスエントランスに2席設ける。
神奈川県にある商業施設「COASKA Bayside Stores(コースカ ベイサイド ストアーズ)」(横須賀市)では2階と3階の吹き抜け通路に各3席の合計6席を用意するほか、「テラスモール湘南」(藤沢市)は4階吹き抜け通路に4席で展開する。
設備は施設毎の雰囲気に合わせたオフィス家具を設置。オフィスのデスクを利用するように、机は作業がしやすいような大きさ、椅子は座り心地の良さを追求したという。
各席にはWi-Fiや電源のほか、施設により照明やアルコールシート、パーテーションなどを用意する。1回目の実証実験でWeb会議の用途で多数利用されていたため、Web会議もできる設備を整えた。また、領収書発行についての要望も多かったため、領収書発行機能も追加している。
利用者は直接現地を訪れ、席に貼ってあるQRコードを読み取ることでチェックイン・チェックアウトができる。ウェブサイト上で、空席の検索や遠隔チェックインも可能。なお、遠隔チェックインの場合は、チェックインをした時点から利用時間のカウントが開始されるようになっている。
利用時間は分単位で積算し、料金は1分10円。5分未満の場合は50円を支払う。5時間以上利用でも最大料金は、3,000円までとなる。会員登録や事前予約は不要。初回のみクレジットカードの決済情報等入力が必要だ。
「今回の実験で得た結果を参考に、本格運用にむけての準備を進めています。このサービスが利用者の利便性向上はもちろん、施設の活性化に繋がれば嬉しいですね。今後は拠点数を増やしていく予定です」と青田さん。
「ビジネスパーソン以外の方でも、買い物途中に休憩がてら寄ったり、子どもの習い事の待ち時間に本を読むために使ったり、利用者によってさまざまな使い方ができると思います。カフェやファストフード店のように、気軽に利用できる日常に溶け込んだ存在を目指していきます」と意欲をみせる。
営業時間・定休日は場所により異なる。実施期間は2022年9月30日まで。
<住所>
・JMFビル東陽町01
東京都江東区東陽4丁目11-38
・セミナープラス南町田
東京都町田市鶴間3丁目10-2
・恵比寿ガーデンプレイス
東京都渋谷区恵比寿4-20-32階
・渋谷キャスト
東京都渋谷区渋谷1丁目23-21
・COASKA Bayside Stores
神奈川県横須賀市本町2丁目1-12
・テラスモール湘南
神奈川県藤沢市辻堂神台1丁目3-1
編集:ノオト