福岡市中央区大名に託児スペース一体型コワーキングスペース「CREATIVE ROOM」 働く子育て世代を全面サポート
2022年2月10日(木)、福岡市天神の西隣・大名エリアに、託児スペース一体型コワーキングスペース&サテライトオフィス「CREATIVE ROOM」がオープンした。運営するのは、福岡市内で5カ所の保育施設を展開するスタイルクリエイト株式会社。
「CREATIVE ROOM」のコンセプトは、ジェンダー平等や女性の社会進出、育休産休明けに女性が働く場所がない、といった社会課題を解決できる場所。託児スペース一体型のコワーキングスペースは全国でもまだ珍しいという。
「抱っこ紐とかで気軽に来られる場所にしたいんです」と話すのは、代表の麻生有花さん。はじめは福岡市の中心部から少し離れた場所でのオープンを目指していたが、リサーチを進める中で大名エリアに子育て支援の施設があることを知り、この地域にニーズがあると確信。ビルにエレベーターが設置されていたことも、物件選びの決め手になったという。
完全防音の託児ルームには、SDGsの一環として国産ヒノキの廃材を使用した無垢のフローリングや木のおもちゃを導入。資格を持つプロの保育士が常駐する。
託児ルームそばに設置されたカウンター席からは、ルーム内の様子をのぞくことができる。一方、ルーム内にいる子どもからは外が見えづらくなっているという。
「託児所スペースがある施設はにぎやかなイメージがありますが、保育所の運営や自分の子育ての経験を踏まえて、あえて音が漏れないように作りました」と麻生さん。
現時点までの問い合わせは約7割が男性から。なかには、孫を預けたいという60代男性からの問い合わせもあったという。
「夫婦一緒のご見学では、男性も積極的に質問されるなど、時代が変わりつつあることを感じます。当施設は男女問わず『一緒に子育てしませんか』をキーワードにしていますが、ここまで男性からの問い合わせが多いとは」と麻生さん。
一方で、「福岡市には転勤族が多く、ママ人材が潜在的に眠っている。そういった人たちが仕事復帰できるきっかけになれば」と女性の産休・育休後のキャリアにも目を向ける。
子育て世代のニーズに合わせ、ドロップイン会員と月額会員のプランを用意。
ドロップイン会員の場合、1時間あたりの料金は660円。9時から11時が利用可能な朝会員と、16時30分から18時30分まで利用可能な夕方会員では550円となる。また、フリー席を使い放題のプランは月額2万5,000円。
サテライトオフィスとして借りられる個室は2つあり、定員2名の部屋が月額7万7,000円、定員4名の部屋が月額11万円となっている。
託児利用には別途料金が必要。生後4カ月から小学2年生までが対象となり、料金は年齢により異なる。1時間あたりの料金は、0歳児=1,000円、1歳児=800円、2・3歳児0700円、4歳児~就学前=600円、小学1〜2年生=500円。
今後は、子育て世代が子どもと良好な距離感を保ちながら仕事ができる場所を目指すという。「育休産休明けの女性の社会復帰を後押ししつつ、感度の高い企業やフリーランスの方との方の『ハブ』のような場所になれば」と、麻生さんは今後の展望を明かした。
営業時間は月曜から土曜の8時30分から19時。日曜・祝日は休業。サテライトオフィスとして入居している企業、およびコワーキングスペースを月極利用する場合は営業時間内で回数の制限なく利用が可能。ドロップインで利用する場合は利用時間が9時から18時30分となる。託児付き施設ということで指静脈認証を導入するなどセキュリティにも最大限に配慮している。
CREATIVE ROOM
福岡県福岡市中央区大名1丁目3-32 ラ・コルテ大名203
編集:ノオト