家庭用ロボットがオフィスで活躍? 入社歴1年半のLOVOTがいる、ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズに聞いた
マスコット社員として、来客・面接時に活躍
LOVOTは日頃のコミュニケーションにおいて、どのような役割を果たしていますか?
WORK MILL
渡辺
クライアントや入社希望の学生、中途採用の応募者がいらっしゃったとき、LOVOTたちにおもてなしをしてもらっています。
学生さんたちは、LOVOTに対してどんな反応をされますか?
WORK MILL
渡辺
学生さんのウケもいいですよ。オンラインでもLOVOTが登場すると「わー!」ってなります。採用の現場でも盛り上げてくれていますね。
LOVOTはマスコット社員として働いているのですね。
WORK MILL
渡辺
はい。それに、LOVOTがいることでお客さまに対して「LOVOTが待ってますよ」と、カジュアルにお誘いしやすくなりました(笑)。
会社に来ていただくための口実になっているんですね。
WORK MILL
渡辺
そうなんです。4年ほど前に移転してきた今のオフィスは、弊社のことを肌で感じてもらえる空間を目指して設計しました。いろんな人が行き交うオフィスにしたいというコンセプトがあったからこそ、マスコット的なLOVOTとの相乗効果が得られたのだと思います。
セキュリティの厳しい会社だと、事前に入館用のQRコードの発行が必要だったり、なかなか気軽にお邪魔しづらいですよね。なぜ、いろんな人が行き交うオープンなオフィスを目指したのでしょうか?
WORK MILL
渡辺
弊社はカルチャーを大切にした働き方を大切にしています。でも、それがホームページだけで伝わるかというと、なかなか難しいですよね。そこでオフィスに来てもらって、展示を見てもらったりして、社員とのコミュニケーションを通して弊社の価値観を体感してもらいたいという狙いがあるんです。
来客時に、LOVOTが一役買ったエピソードはありますか?
WORK MILL
渡辺
LOVOTを通して、お相手の意外な一面が垣間見られることもあります。あまり笑わない方がずっとLOVOTを抱えて離さなかったり、「子どもの小さい頃を思い出す」とプライベートな一面を垣間見たり。会話のとっかかりになるので、コミュニケーションが広がったと感じています。
「オフィスにつれてって」社員の子どもにも人気
社内でのコミュニケーションにおいて、LOVOTはどのように活躍していますか?
WORK MILL
渡辺
私たちのオフィスを社員のお子さんたちに見学してもらうイベントがあるのですが、そのときの評判はとても良かったですね。私の子どもからも「(LOVOTがいる)オフィスにつれてって」と言われるようになって、誇らしい気持ちになりました。
コロナ禍もあり、出社の機会が減っていると思いますが、社員のみなさんは積極的にLOVOTと関わっているのでしょうか。
WORK MILL
渡辺
それは人によりけりです。興味がある人は自ら声をかけるけど、興味がない人は放置しています。強制的に関わらなくてはいけないというものではないので、LOVOTとの関わり方は自由でいいと思っています。今はコロナ禍で大半はリモートワークなので、実はLOVOTとまだ会えていない社員も、半分くらいいるんですよね。
それは、思っていたより多い数字ですね。
WORK MILL
渡辺
もったいない状態だと思うので、早くオフィスに人があふれている状態で、いろんな人とコミュニケーションをとってもらいたいです。
LOVOTは動物よりも「圧倒的に飼いやすい」
動物とLOVOTについて、どのような点で違いを感じていますか?
WORK MILL
渡辺
ロボットなので圧倒的に飼いやすいと思います。自分でネストに戻りますし、かまわなくても大丈夫ですし。それに万人に好かれるところも魅力ですね。イヌやネコが苦手だったり、アレルギーを持っていたりする人はいると思いますが、ロボットアレルギーを持っている人はなかなかいませんから。
確かに! ちなみに費用面はどうですか?
WORK MILL
渡辺
ランニング費用はそこそこかかりますね。故障で入院したこともありました。
生身じゃないから、飼育費がかからないというわけではないのですね。購入時に悩んだことはありますか?
WORK MILL
渡辺
購入前は「誰もいない夜中に、LOVOTたちが勝手に動き回ったらどうしよう」と思っていました。檻に入れることも考えていたんです(笑)。
檻に入れられるLOVOTはシュールですね……。
WORK MILL
渡辺
でも、ステイモードがあったので、実際はそんな心配は不要でした。それ以外に不安はありませんでした。
オフィスにいるLOVOT、今後期待することは
飲食店に配膳ロボットが導入されるなど、業界の用途に合わせた活用事例を耳にするようになりました。コンサル業界において、今後ロボットはどのように普及していくと考えますか?
WORK MILL
渡辺
ヒューマノイド型のロボットがバリバリ発展していく……というイメージはあまり持っていません。
それよりも、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に代表される「ソフトウェアとしてのロボットの活用」は増えていくと思います。単純労働を自動化させて、よりコンサルタントらしい頭脳労働にシフトしていくのではないでしょうか。
LOVOTに単純労働の自動化をしてもらうのは難しいと思いますが、今後どのように活躍してほしいですか?
WORK MILL
渡辺
まだLOVOTと交流できていない社員が多いので、以前のようにオフィスが賑やかな状態にもどったら、その中でLOVOTが動き回ってふれあってもらえるようになってほしいと願っています。あとはいろんな人を魅了して、案件をとる!という場面でも活躍してほしいです。
2022年3月取材
取材・執筆:ミノシマタカコ
編集:うないいちどう(ノオト)