福岡・大濠公園と舞鶴公園に隣接のアーティスト支援施設「Artist Cafe Fukuoka」 アートと人とまちをつなぐ
2022年9月1日(木)、福岡・大濠公園と舞鶴公園に隣接するアーティスト支援施設「Artist Cafe Fukuoka」がオープンした。福岡市より委託を受け、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社が運営を行う。
同施設は、福岡市が取り組む「アートのある暮らし」と「アートスタートアップ」の2つを柱とした事業支援「Fukuoka Art Next」の一環でオープン。旧舞鶴中学校の南棟を改修し、「アートと人とまちをつなぐ」をコンセプトに掲げている。
「ソフトとハードの両面でアーティストの支援をする施設です。この場所をきっかけに、世界で活躍する福岡発の作家や、アートに関心をもつ市民を増やしていきたいです」と話すのは、同市経済観光文化局文化振興部アートのまちづくり推進担当の梶原慶子さん。
施設にはコーディネーターが常駐しており、アーティストの活動に関わる相談を受け、専門のアドバイザーに繋ぐ。相談内容は、展示場所や販売促進に関することのほか、イベントの開催や企業とアーティストのマッチングなど幅広い。
施設は3つのエリアに分かれており、用途に合わせた使い方ができる。
1つ目は、コミュニティスペース。アーティストの制作場所として使うことができるほか、仕事や勉強などコワーキングスペースとしての活用もできる。複数人の作業に適した「テーブル席」や、集中して作業できる「カウンター席」、リラックスして使える「カフェスペース」、壁面を利用した販売も可能な「展示スペース」がある。
同空間には、九州大学総合研究博物館の歴史的什器を活用しながら保存していく「在野保存家具」を設置。歴史的価値のある家具と現代的なインテリアの組み合わせにより、創造を刺激する「場」になることを期待しているという。
カフェ「teateto(ティテト)」では、「珈琲」(500円)や佐賀県・嬉野産のレモングラスと福岡県・八女産のほうじ茶をブレンドした「嬉野レモングラス焙じ茶」(450円)などを提供する。
2つ目は、スタジオ。福岡アジア美術館の事業であるアーティスト・イン・レジデンスの創作スペースとして活用されている。国内外のアーティストを招へいし、福岡での創作活動や作品発表などの機会を提供し、アーティストの創作活動を支援している。
3つ目はギャラリー。コミュニティスペースより、作品鑑賞に特化した場所で、アーティスト・イン・レジデンスの招へいアーティストや、外部アーティストの展示・販売、イベントスペースとしても利用可能。
梶原さんは「オープンから約半年で予想を上回る来場・相談数があり、ニーズを強く感じました。23年秋には、旧舞鶴中学校で体育館だった場所も施設の一部として改修を進めていく予定で、より一層発展させていきたいです」と話す。
●Artist Cafe Fukuoka
・営業時間
コワーキングスペース:11:00〜19:00/休館日:月曜日・年末年始(月曜日が祝日・振替休日の場合は、その後の最初の平日が休み)
カフェ「teateto」:11:00~18:00/月~水定休
・住所:福岡県福岡市中央区城内2-5
・URL:https://artistcafe.jp/
●料金
無料
●利用可能な設備・サービス
コミュニティスペース、電源、Wi-Fi、コーディネーターへの相談、企業とアーティストのマッチングサービスなど(相談はWeb予約が必要、対応日は水・土・日)
編集:ノオト