訪れるたびに新しい発見を。「Tsunaga Room」が目指す地域に開かれた居場所づくり
2025年5月7日、新町商店街の空き店舗に、無料コワーキングスペース「Tsunaga Room(ツナガルーム)」がオープンした。運営は、福知山公立大学の学生らが立ち上げた合同会社Gel-banana。
Tsunaga Roomは、学生が気軽に勉強できるだけでなく、人と人が交流できる場をつくりたいという思いから始まった。
「まず、学生の方々が外で安く勉強したいという需要があると思ったんです。図書館も選択肢の一つですが、静かに過ごす場所ですよね。友達同士で教え合ったり、人と人が交流したりできる場所をつくりたいと思い、設立しました」と話すのは、合同会社Gel-bananaのCEOを務める服部凌さん。
Tsunaga Roomが大切にしているのが「つながり」という考え方。「人と人はもちろんですが、事業同士がつながることがあります。そうしたさまざまな『つながり』を大切にしたいという思いから、この名前を付けました」と服部さんは語る。
施設はもともと古民家だった建物を改修したもの。家具は木目と黒を基調にそろえ、照明は寒色だったものを暖色に取り替えた。そこには「長時間いても疲れにくく、居心地よくゆっくり過ごせる空間にしたい」という意図がある。

仕事や勉強に使えることはもちろん、週替わりで店舗が入ったり、雑貨やグッズ、イラストなどの商品が並んだりしているのも特徴の一つ。
また、同施設では、全国のクリエイターの商品を扱う委託販売サービス「ハコカラ」も運営している。クリエイターは20〜30代が中心で、普段はInstagramを活動の場としている。店頭に商品を並べることで、普段は交わらない人同士の接点を生み出している。
「ネット販売していない小規模なクリエイターさんの商品から、規模の大きなクリエイターさんの商品まで豊富に取り扱っています。ネットショッピングが主流になった今だからこそ、街を歩いていて、商品に偶然出会う体験に人は惹かれると思うんです」
Tsunaga Roomでは、コワーキングスペースとしての利用に加え、訪れるたびに新しい出会いや体験が生まれる仕掛けも増やしている。その一つが、2026年6月から始めた週替わりのレンタルキッチン。すでに、これから店を始めたい人も契約しているという。
こうして多彩な空間にすることで、仕事や勉強を目的に訪れた人が、普段なら接点のない人やモノに出会う機会も生まれる。Tsunaga Roomでは、利用目的を限定せず、日常の中に自然な交流が生まれる環境づくりを大切にしている。

こうした取り組みの先にあるのが、地域の暮らしやすさへの貢献である。コワーキングスペースを仕事や勉強だけの場所にせず、地域の人が身近に利用できる場所として根付かせることで、福知山で暮らす人の日常にもプラスの変化を生み出したいという。
「人や事業のつながりをつくるだけでなく、福知山に住む人の暮らしやすさもつくりたい」と服部さん。「例えば、近くにスーパーがあるのと同じように、無料で快適に使えるコワーキングスペースがあることも、暮らしやすさにつながると思っています。少しでも福知山に良い影響を与えられたら」と今後の展望を語った。
●Tsunaga Room
・営業時間:8:00〜20:00
・住所:京都府福知山市下新10 新町商店街
・URL:https://gel-banana.jp/services/tsunaga-room
●料金
・コワーキング利用料金:無料
・レンタルキッチン:先着4枠8,000円(通常は10,000円)/毎週曜日固定
・レンタルスペース:9:00〜14:00=3,000円、17:00〜21:00=3000円、全日=5000円/土日限定
●利用可能な設備・サービス
電源、Wi-Fi、駐輪場(4〜5台)、スナックやドリンクの無人販売
編集=ノオト


