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東京・天王洲にインキュベーション施設「EZOHUB TOKYO」 北海道と東京をつなぎ新しい価値を創出

東京・天王洲にあるインキュベーション施設「EZOHUB TOKYO(エゾハブ トウキョウ)」は、2024年5月末にオープン。北海道内で約200店舗のドラッグストアチェーン店「サツドラ」を展開する株式会社サッポロドラッグストアーを子会社にもつサツドラホールディングス株式会社が運営する。「EZOHUB」は、北海道の古称である「蝦夷(えぞ)」と結節点を意味するHUBを組み合わせた造語。

「北海道は都道府県魅力度ランキングで、17年連続1位を獲得するなど強みがある一方で、課題先進地域でもあります。そんな課題を解決するため、「地域コネクティッドビジネス」を推進する弊社が立ち上がりました」と設立の経緯を話すのは、同施設コミュニティマネジャーの小山佐知子さん。

2020年9月に本社を移転したタイミングで「EZOHUB SAPPORO」がスタート。2024年5月に北海道と東京の動線を強化し、産業創出を加速させるために2拠点目になる「EZOHUB TOKYO」をオープンした。

コンセプトは「北海道と日本をつなぐ出島」。北海道を起点に人や知恵が交わる「出島=小さな北海道」として、共創を恒常的に生み出す場所を目指すという。

施設が位置する天王洲エリアは、寺田倉庫株式会社が中心となってまちづくりをしてきた水辺とアートの街。今後はスタートアップが集まるビジネスイノベーション拠点へと進化しつつあるエリアでもある。「弊社代表と寺田倉庫の代表に元々親交があり、プロジェクトの理念に共感したため、この場所を選びました。水辺の非日常性が共創とアイデアを引き出してくれると思います」と小山さん。

内装は、土の茶色と雪の白色の2色を基調とした落ち着いたトーンで統一。施設の一部には札幌軟石や江別れんがなどの道産素材を取り入れ、照明は冬の光を想起させるスノーダストをモチーフにした。また、会議室の名前には大きさに応じて「シマエナガ」や「ヤマゲラ」などの愛称が付けられており、北海道らしさを意識したという。

提供写真=YAMAMOTO KEITA Photographic Record

座席は3種類・全50席あり、気分や用途に合わせて選択できる。集中したい作業に最適な全5席の半個室席や、リラックスして使えるソファ席、複数人での作業に適したテーブル席がある。また個室オフィスを6室用意しており、個室オフィスは現在満室とのこと。

サツドラの売店も併設されており、同店のプライベートブランド商品も販売する。店内カメラやサイネージを活用した導線検証や、清掃ロボットの運用データ取得など、小売り関連企業による実証実験の場所としてもワークしている。

コミュニティマネジャーが常駐し、道内外の個人や自治体、スタートアップ・大企業などをつなぎ合わせる役割を担うEZOHUB TOKYO。産業創出や利用者同士の交流を促進するイベント開催にも力を入れており、開設から1年間で80回以上開催したとのこと。

小山さんは「課題起点で人と機会を繋げ、新しい価値創出に伴走していきます。中長期的視点で実績を積み重ね、会員の満足度を高めて会員数を増加させることで、マッチングの多様化を目指したいですね」と意欲を見せる。

●EZOHUB TOKYO
・営業時間:平日9:00~19:00 祝日9:00~18:00/土・日曜定休
・住所:東京都品川区東品川2-2-28
・URL:https://ezohub.jp/office/tokyo/

●料金
・コワーキング会員(東京と札幌どちらの施設の利用も可能):個人=月額 24,200円、法人(3名以上での利用)=月額 1人あたり18,150円
・イベントスペース:平日(18:00~22:00)=1時間22,000円、土曜日・祝日=1時間27,500円、貸切(土日祝のみ 10:00~22:00)=1日200,000円
・会議室(4~8人、月~土曜日)=1時間2,200円

●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、電源、複合機(有料)、レンタルロッカー(有料)、法人登記(有料)、社名プレート、定期的な懇親会、BOOK LOUNGE書籍の閲覧、売店、コミュニティマネジャーへのマッチング相談など

編集=ノオト
トップ写真提供=YAMAMOTO KEITA Photographic Record