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山口県周南市にコワーキングスペース「Shunan Innovators Hub Aratana」 工業のまちにイノベーションを起こす

2024年3月1日(金)、山口県周南市にコワーキングスペース「Shunan Innovators Hub Aratana」がオープンした。周南市在住の吉本龍太郎さんを中心に、周南にゆかりのある弘中明彦さん、稲田美紀(みのり)さんが共同で運営する。

「”工業のまち”という特性を活かし、周南市で廃棄物処理を行う私の家業も、工業を中心とする産業構造の中で成長してきました。大手メーカーを起点とした、安定した「工業」から恩恵を受け成長してきた企業が多いことが周南エリアの強みです」と開設の経緯について語るプロジェクトリーダーの吉本さん。

「その一方で、周南市の多くの中小企業は下請け構造の中に組み込まれ、自社商品開発や新規事業にチャレンジする場が少ないのが現状です。これまでの周南エリアの人口が増え続けることが前提の事業モデルでは、中小企業は人手不足による廃業や需要縮小による売上不足などの壁にぶつかることが懸念されます」と、大きなきっかけである周南市に感じた課題を語る。

「現状への危機感をきっかけに、自分たち主導で新たなサービス開発を行い、市場を開拓することができる『新たなことに挑戦する』チャレンジャーを生み出すことが、今後の周南エリアの明るい未来を創造する一歩目だと思い、それらチャレンジャーたちが集まる拠点が必要だと思いコワーキングスペースの開設を決めました」と吉本さん。

名称の「Shunan Innovators Hub Aratana」には、「新たなプロジェクト」「新たなプロダクト」「新たな挑戦」を生む場所になるようにと願いを込めた。加えて、革新的なものを目指す意味を込め、施設名に「Innovators Hub」という言葉を加えたそうだ。

立地は徳山駅前で、駅から徒歩1分の距離に位置する。県外や海外との繋がりを作っていくハブにするべく、新幹線の停車駅で利便性の高い徳山駅前を選んだ。

コワーキングエリアは全25席。ひな壇になっているエリアはイベント利用を想定し、ひな壇前にはモニターやプロジェクターの投影が可能な仕様になっている。

集中して作業できる私語禁止のスペースや、最大10名が入れる会議室も備えている。

「Aratana」では月に1度、まちづくりに関わるプレーヤーや、地元企業の次世代リーダーなどを招いて『Aratana Live!』というトークセッションを開催している。地元のチャレンジャーが集う場という役割を強化するために、今後も継続する予定だという。

稲田さんは、「Aratanaを新たなプロジェクトや新規事業が自発的に生まれるハブにしていきたいと思っています。会社員や個人事業主、学生など、さまざまな属性の人たちがプロジェクトに参加して、新しいものを生み出し、生産性を高めるスペースを目指します」と意気込みを見せた。

●Shunan Innovators Hub Aratana
・営業時間:全日6:00〜24:00 ※スタッフ対応時間=平日10:00〜17:00
・住所:山口県周南市銀座1-12 徳山セマディオビル5F
・URL:https://www.aratana.co.jp/

●料金(税込)
・ドロップイン:1時間=500円、終日=1,500円
・会員プラン:スタンダードプラン=月額15,000円、住所利用プラン=月額17,500円、登記プラン=月額19,800円、法人プラン(複数人での利用が可能)=応相談

●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi、電源、会議室、登記(有料)

編集=ノオト