東京・下北沢にワークプレイス「SYCL by KEIO」 利用者のやってみたいを繋ぐ
2022年3月30日(水)、東京・京王井の頭線下北沢駅の高架下施設「ミカン下北」内にワークプレイス「SYCL by KEIO(サイクル バイ 京王)」がオープンした。京王電鉄株式会社と株式会社ヒトカラメディアの2社の共創プロジェクト。
「SYCL by KEIO」は「誰かの”やってみたい”が街とつながる」をコンセプトにした施設。京王電鉄の再開発プロジェクトの一環として開業した。
「下北沢は音楽・演劇の小劇場や古着屋など個性的なお店、チャレンジしている人などが多く集まっており、お互いを尊重して許容し合っている幅のある街。一方で、働く街としてのイメージは薄く、アウトプットできる場所が少ない印象があります。この街ならではの新しい働き方・街との関わり方を提案していければ」と店主でコミュニティーマネジャーの影山直毅さん。
施設名の「SYCL」は「Shimokita Yellow Creative Lounge(下北 イエロー クリエイティブ ラウンジ)」の頭文字を組み合わせた造語。
Yellow(黄色)は明るさや自己の放出を象徴するためキーカラーとして採用したという。”やってみたい”という熱量が街中で循環(サイクル)するという思いが込められている。
施設が入るのは、2棟合計5フロア。A街区は2フロアで、コワーキングスペースとシェアオフィスが入居する。B街区は3フロアで、スモールオフィスが入居する(2022年夏オープン予定)。
A街区4階のデザインテーマは「JAM」。人と人、人とコトが混ざり合うことを意識する。建物の細長い形状を生かして、入口から奥に進むにつれて、空間の機能がグラデーションのように切り替わるデザインにしたという。
入口付近に「キッチンスペース」と5つの「フォンブース」、真ん中にはフリーアドレスで複数人での利用も可能な「ワークスペース」、奥には仕切りがあり個人ワークに最適な「集中スペース」を用意する。合計で75席。
5階は、「CO-OP」というテーマでやわらかい雰囲気を演出した。扉をアーチ型にするなど、住まうような感覚で働ける空間にしたという。
1〜4名用の個室のシェアオフィスを計21室用意。リフレッシュできるようにテラスも備えつける。全エリア飲食可能(臭いのきついものはNG)。
Wi-Fiはもちろん、各席にコンセントを完備する。月曜~土曜の10時~18時の間はコミュニティーマネジャーが利用者のサポートをする。
入会金は月額利用料の1カ月分(プラン変更の場合は差額の支払い)で、ライフスタイルや仕事の状況に合わせた4つの利用プランを用意する。
24時間使い放題の「フルタイムプラン」(1カ月=3万3,000円)や平日18時~24時と土日祝の24時間使い放題の「ナイト&ホリデープラン」(1カ月=1万5,400円)。
そして、自席とフリーアドレスの使い分けができる「固定デスクプラン」(1カ月=5万4,450円)、個人やスタートアップ企業などの拠点として最適な「個室プラン(1~4名)」(1カ月=6万9,300円~)となっている。
有料オプションとしては、会議室(月10時間までは無料。以降30分=275円)やロッカー(大=4,400円、小=2,200円)、郵便ポスト&住所利用(登記あり=6,600円、登記なし=5,500円)がある。それぞれ月額料金。
「街柄的にクリエイティブ系の職種の方の申し込みが多いですが、沿線地域を中心に間口を広げて募集しています。学生の利用も歓迎です」と影山さん。
「”まずは出会って話すところから”という出発点を大事にしています。お互いの持っているものを交換して生まれる変化を大切にする。SYCLに関わることで起こる変化を楽しみながら、皆さんと一緒にこの場を育んでいきたいと考えています」と笑顔を見せる。
24時間営業。
SYCL by KEIO
A街区:東京都世田谷区北沢2-11-15 ミカン下北 A街区 4F、5F
B街区:東京都世田谷区北沢2-296-1 ミカン下北 B街区 3F、4F、5F
編集:ノオト