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ITコンサル・Numberが社内会議を「メタバース」へ切り替え 社員同士の距離感改善に手応え

2022年1月20日(木)、ITコンサルティング事業を展開する株式会社Number(渋谷区)が、全社朝礼と一部事業部の社内ミーティングを「メタバース会議」方式に統一すると発表した。

同社では、該当社員にVRヘッドマウントディスプレイ・Meta Quest2を配布。現在は、マイクロソフトが提供するビジネス会議用VRサービス「Workrooms」を用いて、すべての社内会議を行っているという。

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2022年2月時点で、同社の社員数は約20名。2020年9月の創立から、全社でリモートワークの体制を取ってきた。

「もともと社内のコミュニケーションでは、Google MeetやZoomなどのオンライン会議ツールを使っていました。しかし、相手との距離感が見えづらい、参加者同士の横のコミュニケーションが取りづらいなどの課題を感じていたんです」と話すのは、メタバース会議の導入を決めたチャンピオンサーチ事業開発責任者・廣田真一さん。

メタバース会議導入の経緯については、「関東以外の地域に住んでいる方など、一度もリアルで会ったことがないメンバーもいます。だからこそ、ミーティングでは『会っている感じ』を出したかった」。さらに、「私たちがDX推進支援を行っている企業だからこそ、まずは自分たちもDX化したいと思っていました」と加える。

一般的にヘッドマウントディスプレイは、身体への負荷やバッテリー持ちなどの理由から長時間利用には適していないとされており、VR会議を行う上でのハードルの一つになっている。

しかしその点、同社ではメタバース会議を行いやすい環境がもともと整っており、導入はスムーズに進んだという。

「副業人材が多いこともあり、仕事の情報やタスクはすべてNotionなどのツール上で管理し、コミュニケーションの中心もテキストです。社内ミーティングはちゃんと話したい時だけに絞っているため、会社全体でも週3〜4回程度。さらに、どの会議も1時間以下の短いものばかりでした」と状況を分析する。

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実施から約1カ月経った現在、廣田さんは社内コミュニケーション改善の手応えを感じているという。

「Workroomsには、VR上にパソコンのディスプレイを持ち込める『リモートデスクトップ機能』もあるため、抵抗感はあまりありませんでした。メタバース会議への切り替え以降、社内からは『メンバーと実際に会っている感じがする』という声も出てきています」と廣田さん。

「今後、VRの精度が上がれば、さらにリアルな会議ができるようになるはず。今は一画面しか表示できませんが、Workrooms内にデュアルディスプレイが持ち込めるようになればいいですね」とさらなる期待を寄せる。

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今後、同社ではメタバース内で行う朝会の配信や、誰でも入れる「広報ルーム」をメタバース上に設置することも検討している。

株式会社Number
東京都渋谷区渋谷1-1-3 アミーホール4F

編集:ノオト