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仕事と暮らしが重なり、各々の思いを持ち寄る場所へ。奈良・月ヶ瀬のワーケーション拠点「ONOONO」

奈良市月ヶ瀬地域にある「ONOONO(おのおの)」は、旧月ヶ瀬学校給食センターを改修して運営されているワーケーション拠点。運営は一般社団法人Next Commons Lab。

「ONOONO」の名称は、施設に訪れる人々の“おのおの”が「持っている資源や能力を持ち寄る場所」「実現したいことを叶える場所」「これからの地域づくりの主体になる場所」になれるようにと思いを込めて名付けられた。この場所を訪れる一人ひとりが、個人の想いを持ち寄りながら、地域の新たな風景をともに描いていく拠点をビジョンとした。

奈良市月ヶ瀬地域は、日本で初めて名勝指定を受けた月ヶ瀬梅林をはじめ、自然と歴史が息づく。特産品の大和茶を飲みながら作業ができるなど、月ヶ瀬ならではのワーケーション体験ができる。自然豊かな環境の中で仕事をしながら、地域とゆるやかにつながれる“第2の拠点”を目指す。

施設内には、テレワークに適した個室や会議スペースを備える。Wi-Fiや電源といった仕事に必要最低限のツールに加え、冷蔵庫、電子レンジ、加湿器、キッチン、フリードリンクなど、暮らしと仕事が交差するような環境を整える。

座席数は50席ほど。体育館として使われていた広い空間を生かして、さまざまなサイズのテーブルを設置。個人や複数人など、シーンに応じたスタイルで仕事ができる。座席ではWeb会議も可能。

特筆したいのが、地域における情報のハブとしての役割を果たしたいと考えている点だ。「地域の困りごとに対して、時には訪れてくださった人に力を借りる。将来的に、その対価として金銭だけではなく、滞在権や地域クーポンなど非貨幣的な価値でお返しすることも想定しています。おばあちゃんの話し相手になったり、畑作業や草刈りを手伝ったり、地域と自分自身を結ぶ小さな手がかりが生まれる場所にしたいです」と、運営に携わる 一般社団法人Local Coop大和高原の理事・本間英規さんは話す。

施設外のグラウンドには、6畳ほどの「小屋」が立つ。これはONOONOのスタッフがセルフビルドで製作したもの。大工技術の継承や、気候変動や人口減少といったリスクに備えるための生活の再設計を目指した取り組みだという。小屋づくりを通して、暮らしや働き方、地域との関わり方を見直す試みとして、活用される予定だ。

「貨幣だけではない交換の形を模索したり、働くことを通じて、個人と地域が交差するような場所にしていきたいです。『働く』と『暮らす』が重なって、『個人』と『地域』が交わる場所。ONOONOがそんな新しい拠点として、これからの働き方や地域との関係性を問い直す場になれば嬉しいです」と本間さんは語る。

●月ヶ瀬ワーケーションルーム「ONOONO」
・営業時間:9:00~17:00(平日・土日祝)
・住所:奈良県奈良市月ヶ瀬尾山2350-1
・URL:https://onoono-nara.jp/

● 料金
・ドロップイン:1日あたり1100円

※月ヶ瀬在住の地域会員は無料

●利用可能な設備・サービス
Wi-Fi完備、会議室&個室(テレワークスペース)、プロジェクター、モニター、ホワイトボード、電源タップ、充電器、冷蔵庫、電子レンジ、加湿器、キッチン、フード、フリードリンク、駐車場
※パーティー利用/可(事前申し込み)
※お子様連れ/歓迎
※ペット/屋内は不可(屋外は可)

編集=ノオト