REPORT

SDGs 理解からアクションへ
~マクドナルドの環境への取組~
開催レポート


9月27日に日本マクドナルド CSR部 マネージャー 岩井 正人さんにご登壇いただき、SDGsについてどのように考え、取り組みをしているのかについてお話いただきました。ユーモアたっぷりな岩井さんのトークに、参加者の皆様は笑いとともに真剣に話を聴いておられました。

SDGsを考えるとは?

ODA改革ネットワーク九州 協同世話人 / 鎹商店 店主 原 征治

はじめに、本イベントの企画者でありますODA改革ネットワーク九州 原さんより「SDGsを考えるとは?」について、とても理解しやすいワークショップを行いました。

1、一本の川を描いてください。描いたら、上流・下流を決めてください。
2、川の周辺にみなさんが理想とする町を描いてください。
3、他のグループが描いた町を聞いた上で、より良いと思う町を加えてください。

ここまで描いたところで、原さんより不思議な質問が投げかけられました。
上流から赤ちゃんが流れてきました。どうしますか?
・私たちの町にはヨットハーバーがあるので、船を出し速やかに助けて病院へ運びます。
・船で助け出して、近くの温泉で温めます。
・ボートレース場があるので、船を出し素早く救出します。
・遊歩道から水深が浅ければ誰かが救助し、深ければ近くの消防署からレスキュー派遣します。

 次の日になると、赤ちゃんが1時間に1人ずつ流れてきます。さて、どうしますか?
・次々と助けに行く!
・これは来るなと予測できるので、ヨットハーバーの体制、助けた赤ちゃんをマックのハッピーセットであやす体制、近くのスーパーで食料確保などあらゆる体制を整えておきます。
・上流を見に行って原因を探ります。

このワークショップは、SDGsの根本の考え方とつながっています。
・1人だけ流れてきた時点で、上流を見に行っていれば良かったのではないか?
・先進国は、中途半端に対応してしまう
・1人/h流れてくるようになって、初めて「原因」に目が向く
・上流を見に行く人、下流で助ける人、間を繋ぐ人・・・町のいろいろなセクターで成り 立っているのがSDGsの根本です

これが成り立たなければ、ずっと赤ちゃんは流れっぱなしで救助も援助も必要な状態が続くことになります。

SDGsマクドナルドの取り組み

日本マクドナルド株式会社 コーポレートリレーション本部 CSR部 マネージャー 岩井 正人

次に、本日のメインイベントであります、SDGsマクドナルドの取り組みについて岩井さんよりお話をしていただきました。下記、簡単にレポートいたします。

マクドナルドが取り組めていないことはたくさんありますが、本日は取り組めていることをお話させていただこうと思います。
みなさんが会社へ戻り、SDGsを考える際に少しでもヒントになるようなきっかけになれたらいいなと思っています。

さて、質問です。世界の人口は増えていますか?減っていますか?
答えは、増えています。世界人口の増加によってさまざまな問題が起き始めている。それを食い止めるために、世界共通の目標である SDGs ができました。

優先的に取り組む6つの目標

現在の事業内容にSDGsをはめ込むのではなく、SDGs17の目標を頭において企業として何が取り組めるのか?を考えました。
そこで、マクドナルドは6つの目標を優先的に取り組むことに決めました。

「15.陸の豊かさも守ろう」牛、トマト、チーズ、じゃがいもなどマクドナルドには必須の食材を扱うため

「2.飢餓をゼロに」生産者である農業を守ろう

「12.つくる責任つかう責任」環境を考えて商品を提供しなければならない

「8.働きがいも経済成長も」店舗スタッフのみなさんにモチベーションを持って働いて欲しい

「13.気候変動に具体的な対策を」節電などの取り組みも欠かせません

「17.パートナーシップで目標を達成しよう」最重要課題として掲げています。目標を達成するためには、3万7千店舗のスタッフみんなの意識が大切です!

おもちゃのリサイクル

次に、具体的な取り組みとして「おもちゃのリサイクル」をご紹介いただきました。

ハッピーセットの景品であるプラスチックのおもちゃ。親御さんから次のような意見がありました。
「子供に気付かれないように捨てたことがある」
「モノを手放すこととモノを大切にすることを同時に教えるのが難しい」
「遊ばなくなったおもちゃは、リサイクルするのが理想だけど、ほとんど捨てるか保管をしているのが現実」

そこで、遊ばなくなったおもちゃを子供たち自身が店舗に持ち寄って、リサイクルBOXに入れる。そして、そのおもちゃが目の前のトレーにカタチを変えている。という驚きと楽しさをもたらすプロジェクトです。リサイクルは、目に見えるモノに変わることが重要なのです。
プロジェクトに重要な要素は、環境・社会への取り組みや経済の他に“FUN(おもしろさ)”が必要だと気づきました。

まさに、「おもちゃのリサイクル」は、この3つの要素が輪になったことで持続可能な取り組みになったと考えます。

国際認証の取得

お客様に安心安全な商品をご提供するために、国際認証の取得を推進しています。(※MSC認証は、現在取得中)

国際認証は、自社の基準ではなく第三者機関が監査をして取得することができます。現在は、バーガーの包み紙やポテトの容器、紙カップなどはFSC®認証取得済のものを使用しています。ポテトを揚げるパーム油は、RSPO認証を取得しています。

マクドナルドでお食事をしていただくことで、結果的に、森を守り、生物多様性を守り、地球の環境を守ることにつながると言えます。

質疑応答

最後に質疑応答をしました。

参加者:プラスチックストローは、紙製に置き換えされますか?
岩井:現在、イギリスとアイルランドの店舗では紙製のストローを展開していますが、しなしなになったり、折れてしまったりとまだまだ課題があるので日本での導入は検討中です。ただ、アイスコーヒーを紙カップに変更するなど、日本でもできることから徐々に取り入れています。

参加者: 食品ロスはどのくらいありますか?
岩井:みなさんはマクドナルドで食べ残しをしたことはありますか?あまりないかと思います。お客様自身がお腹のすき具合を考えて注文してくれるからです。余ったとしても、スタッフに言えば持ち帰り用の袋をご用意いたします。
また、発生抑制の取り組みとして、2001年からは注文を受けてから調理しています。それまでは、作り置きし、10分経過した商品は廃棄するというルールがありました。この取り組みは、劇的に食品ロスを減らすことができました。さらに、コーヒーを注文された際は「砂糖とミルクはいりますか?」と一言聞くようにしたこともとても効果がありました。

など、他にもたくさんの質問があがりました。

マクドナルド「M」のマークでパシャリ!

ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!
そして、ご登壇いただきました岩井さん、本イベントを企画していただきました原さん本当にありがとうございました!

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